コマンドシフトをSHIMANO環境で使う

やるなら自己責任でね

　コマンドシフトというのはサンツアーのドロップハンドル手元シフト用のレバーで、いわばSHIMANOのSTIデュアルコントロールレバーに対抗するものでした（時期的にはコマンドのほうが早かったらしい）。デュアルコントロールレバーに比べると、安い、軽い、設置位置が自由、構造がシンプル、ホームポジションから近い位置で変速できる、現在のギアが目でわかるなどのメリットがあります。

　しかし、サンツアーがSHIMANOとの競争の前に敗れ去ってスポーツ車用パーツから撤退してしまいました。パーツはまだ市場に残っていますが、かといって新規供給のないサンツアー規格にいつまでもこだわるわけにはいきませんし、ショックの少ないHGスプロケットなどのSHIMANOの新機能を試さないのももったいない話です。

　そこで、コマンドシフトレバーをSHIMANOの変速系で使おうと思い、いろいろと試行錯誤しました。

サンツアーディレイラを使う

　サンツアーのディレイラを使えばSHIMANOのホイールでもうまく変速するようです。

DURA-ACEディレイラを使う

　SHIMANOの中でDURA-ACEは少し規格が違います（新型デュラ9段ポジションでは同規格になりました）が、これがサンツアーの規格とほぼ同じで、使えるようです。サンツアー純正よりも変速性能がいいとか。

アルテグラで裏技

　アルテグラでワイヤを正規の位置とは反対側（図の白線の位置）に止めると、なぜだかきれいに、ほとんど実用上問題なく変速します。74デュラエースの変速レバーで77デュラエースのディレイラを動かすときにはこの位置に止めるというのを知ってやってみました。ディレイラによってはワイヤリングに少し無理が生じてタッチが重くなるかも。
　ちなみに写っているディレイラはXTR。


STX-RCを使う

　なぜかこの組み合わせ（ワイヤは正規の位置）でほぼ変速します。ハイ側2段は少々ぎこちないですが。裏技位置に止めるとさらにきれいに変速します。なんといってもアドバンスト・ライト・アクション機能で引きが軽くなって、非常に具合がよろしい。

ラピドライズタイプのXTRを使う

　ラピドライズとはSHIMANOの新（？）技術で、素早くシフトダウン（リアを大きくする）できるようにリアディレイラがローノーマル（ワイヤを引かない状態ではいちばんロー側、でかいギアにいっている）になっている。つまり普通のディレイラと反対。このメリットはブレーキブラケットのあたりを握ったままでシフトアップしていけること。たぶんゴールスプリントまで持ち込めれば役立つはず。