人尾峠
「ひとのおとうげ」と読む。殿田から中世木の集落を越えて、人家が途切れてしばらく行くと右手に赤い金属製の小さな橋があるのでここから入っていく。左手には地蔵兼道標があるのでそれを目印に。はっきりいってわかりにくい。
最初は道があるが、だんだん草が道を覆いはじめ、登るほど進みにくくなる。日あたりのいいあたりでは、単に草があるだけでなく、それが茨のある木だから始末に悪い。でもこういう状態になったら峠は近い。
峠には地蔵があって、まさに朽ちかけた小さな祠が覆っている。
下りは林業作業道、というより、道であることをやめている。山の所有者らしき人が張った通せん坊ネットがあちこちにある。峠の両側とも廃道になるのを待つような状態といえる。自転車に乗れる場面はごくわずか。
下ってくると人尾林道に出る。下から登ると、人尾林道の最初の左へのヘアピンカーブの頂点のところで右の上の方に登っていく急な道が見えるが、そちらへ5mくらいいったところに左側へ渡る赤い金属製の小さな橋が目印。要するに両側が赤い金属製の小さな橋なのだ。
前九年の役に敗れ処刑された安倍貞任の下半身を埋めたところからこの名がついたらしい。上半身は貞任峠に埋められたという。
中央に朽ちかけた祠、右は峠道